ナス苗
ナスについて
ナスはどこの家庭菜園でもよく見られ、夏の畑には欠かせない代表的な野菜です。 料理の種類もたいへん多く、特に秋に収穫されるものは古くから美味の典型的なものとしてことわざになるほどです。 また地方によっては果実の形や肉質に好みが異なり、それぞれ特有の品種があります。関東地方ではタマゴ型、関西や九州では長なす、東北・北陸・北海道では球状や長なすが好まれています。
肥料切れに注意! | ナスは多肥を好みます。植えつけの2週間後から2週間に1回の割合で追肥を行いましょう。また花を見れば栄養状態が分かります。花の中央にある雌しべが周囲の雄しべよりも短く、花の色が薄い場合は肥料や水が不足している可能性があります。 |
---|
水はたっぷりと | ナスは高温多湿を好む野菜です。乾燥に弱く、水分が不足すると実が太らなかったり、ツヤがない果が発生したりするので、注意しましょう。 |
---|
更新剪定で 秋ナスも収穫 |
7月下旬になったら、ハサミで株を1/2から2/3の大きさまでばっさりと切りましょう。同時に株元から30cmほど離れた位置に、スコップを入れてひとまわりの根を切り、そこに肥料を施します。その後、新しい枝と根が伸びてきて9月には再び収穫できます。 |
---|
ナスの表面に茶色い傷がつくのはなぜ?
おそらく、チャノホコリダニの影響だと考えられます。
初夏から秋にかけて発生しやすく、小さくて目に見えにくい虫です。対策として、ダニに効く薬剤散布をおすすめします。
ナスの実がなぜか硬くて苦いのはなぜ?
水と肥料の不足が原因として考えられます。花の雌しべが雄しべに比べて同じくらいの長さや短い場合、その可能性があります。対策として、水や液肥を与えることや整枝を行うことが有効です。
土作り
連作を嫌うので3~4年ナス科(トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ)を作っていない場所を選び、石灰を約1坪あたり500gまき、混ぜ込み酸度調整をしましょう。1週間後、化成肥料500g、牛ふんを施し耕します。 幅80cm、高さ10cmの畝を作り、中央に長さ1m当り、たい肥1.5kgと油粕100gを施して土を埋め戻します。畑の耕起の時点で肥料が施してあれば、あらためて畝の中に油粕などを投入する必要はありません。 むしろ、肥料を撹拌しないのであれば、固まった肥料は肥料あたりを起こす可能性があるので、入れない方がいいでしょう。 幅80cm、高さ10cmの畝を作ります。
植え付け
本葉が7~8枚出ている苗が植えつけ適期です。地温が低いと初期成育が悪く、花が落ちてしまうので、あわてて早い時期に植えるのは禁物です。
株間50cm間隔で植えましょう。
接ぎ木苗の場合は継ぎ木部分を植えないように気をつけましょう。
また、接木の台木から芽がでたら随時とりましょう。
地温を上げるために透明マルチを敷いたり、雑草予防のためにマルチや敷きワラを敷くといいですよ。
誘引
植えた苗が風で振り回されないように支柱をたてて、誘引しましょう。紐を先に支柱に固定してから、茎が傷まないようにゆるめに結びます。
わき芽かき
ナスやピーマンは一番花のすぐ下のわき芽が強いので、主枝以外にわき芽を2本残して他は早めにつみ取り、3本仕立てとします。
株が小さいうちに実を大きくすると株に負担になるので、一番花は摘み取るか、実の小さなうちに収穫しましょう。
追肥
植えつけ後は3週間に1回を目安に追肥を行います。畝の横に溝を掘り、1㎡当たり50gほどの化成肥料を施します。
収穫
実は大きくしすぎず、若いうちに収穫しましょう。
主流の中長ナスの場合、長さが12cmぐらいになったら収穫時です(開花後20~25日が目安)。収穫後、実のついていた側枝は1芽残して切り戻します。